TOP > ニキビの悩みに専門家の視点で答える「内科医が語る“肌のハナシ”」” >ニキビ編【ひどい炎症ニキビは何故起こる?】

【ひどい炎症ニキビは何故起こる?】一度炎症を起こすとなかなか治りにくいニキビ。肌の中では何が起こっているのでしょう?

本来は自然に治るはずのニキビですが、炎症が長い間引かず、顔中真っ赤な状態に悩んでいる患者さんも少なくありません。その理由とは何でしょう?

炎症部位では好中球とアクネ菌の攻防戦が!

毛穴内部にアクネ菌が繁殖すると、患部には白血球が体を防衛しようと集まってきます。好中球がその代表例ですね。好中球はアクネ菌にダメージを与える物質をまき散らし、菌と戦って“炎症反応”を起こします。
この物質はアクネ菌だけを攻撃すれば良いのですが、ときに周りの正常な組織にもダメージを与えることがあります。これがなかなか引かない炎症の要因となってしまうのです。

炎症が広がるとニキビ跡として残る場合も

毛穴から膿が排出されれば、炎症は鎮静に向かいます。しかし、炎症で弱っている毛穴の組織が皮脂や膿で圧迫され、さらに組織そのものが壊れてしまう場合があります。すると炎症性の物質が周りの正常な組織にまで広がり、さらなる炎症を呼び覚ます原因に。
加えて組織の損傷がひどい場合、肌は元通りに修復されにくく、凹凸のニキビ跡が残ってしまうこともあります。ケガをした時に跡が残るのと同じですね。ニキビ跡を残さないためにも、早めの治療が肝心です。

ニキビ肌の内部では、さまざまな生体反応が起こっています。次はそもそもどうして
ニキビが発生するのか、その原因について考えてみましょう。続きを読む...