老化の原因+解決法2 筋肉の衰えも、老化の要因の1つです

人体の一番外側で、体を保護する“皮膚”。
その下には脂肪層が存在し、さらにその下には筋肉が存在します。
肌の土台といえる筋肉の衰えは、肌表面に現れるしわ・たるみとも無関係ではありません。
ここでは筋肉としわ・たるみの関係について考えてみましょう。

顔に張りめぐらされ、豊かな表情をつかさどる筋肉

筋肉図

私たちの顔には、20種類以上の“表情筋”が張り巡らされています。これらの表情筋がお互いに影響しあって、人間だけが表現できる複雑かつ繊細な“表情”を生み出します。
表情筋が動くと、当然上に乗っている皮膚も伸縮します。ニコッと笑うと目元や口元が横に引っ張られ、しかめっ面をすると眉間に縦方向のシワが寄るのを実感出来るでしょう。このように皮膚は大変弾力性に優れた臓器ですが、その弾力性ゆえに、しわ・たるみの要因となってしまうこともあります。

“表情のクセ”に要注意

たとえば日頃笑う機会が多い方は、目尻に放射状のシワが定着しやすい傾向にあります。同じようにしかめっ面をしがちな方は、眉間にシワが定着しやすいといえます。

前述の通り皮膚は弾力性、伸縮性に優れた臓器ですから、筋肉と一緒に同じ動作を繰り返していると“折り目”のようにクセがつきやすくなります。さらに年齢とともに肌内部の弾力性が失われると、元に戻る力が低下して、いつしかシワとして定着してしまうわけです。これらはまさに、“表情筋の動き”が原因のシワといえるでしょう。その一方で、“筋肉を使わないこと”が老化サインの原因となる場合もあります。

年齢とともに運動能力の低下を意識する方が多いと思います。これは、筋肉量自体が減少し、成長期に比べると運動しても筋肉がつきにくくなるためです。筋肉がやせ細ってしまうと、上に乗っている皮膚も当然たるみやすくなります。年齢を重ねると“頬がこけた印象”になる方が多いのは、この影響と考えられます。また、若い世代の方であっても、筋肉を使わないでいると徐々に衰えてしまいます。分かりやすい例えでいうと、骨折した時にギプスで固定すると、その部分だけ筋肉がやせ細ってしまうのと同じですね。

そもそも表情筋をあまり動かさないこと……つまり、表情が乏しい状態は、はつらつとした若々しい印象とはいえません。ぜひ積極的にポジティブな感情を“表情”で表現し、イキイキとした印象を保って頂きたいと思います。とはいえ、人は特に意識しないでいると、表情のクセで特定の筋肉だけを動かしてしまいがち。そんな時は顔全体の筋肉を意識する、表情筋エクササイズを取り入れてみましょう。

簡単な表情筋エクササイズ

「あ」「い」「う」「え」「お」を筋肉を意識して言ってみましょう

最も手軽に取り入れやすい表情筋のエクササイズが、筋肉を大きく動かしながら母音を発音する方法です。
それぞれの筋肉の方向性を意識しながら、表情を10秒間ほどキープしてみましょう。
声を出すのが難しい場合は、発音しなくても大丈夫です。それよりも筋肉動きを意識しましょう。

「あ」

口を大きく開け、「あ」の形でキープします。上下左右、360度全方位に広げるように筋肉の動きを意識してみましょう。
「い」

口を大きく開け、「あ」の形でキープします。上下左右、360度全方位に広げるように筋肉の動きを意識してみましょう。
「う」

口を大きく開け、「あ」の形でキープします。上下左右、360度全方位に広げるように筋肉の動きを意識してみましょう。
「え」

口を大きく開け、「あ」の形でキープします。上下左右、360度全方位に広げるように筋肉の動きを意識してみましょう。
「お」

口を大きく開け、「あ」の形でキープします。上下左右、360度全方位に広げるように筋肉の動きを意識してみましょう。
いかがですか? 普段あまり使わない筋肉を意識されたのではと思います。 その他にもビックリした時のように眉を上げ、目を大きく見開いてみるなど表情を大げさにとるのも、表情筋のエクササイズとしてはオススメです。

日常に、表情豊かに過ごす工夫を

筋肉は日々の動きによって強化されます。これは体のエクササイズと全く同じですね。
しかし、刺激のない日常を繰り返していると、表情も乏しくなりがちではないでしょうか。
そんな時は、TVのコメディを観て思いきり笑ったり、積極的に他者と会話をすることが、
表情筋のエクササイズに繋がると思います。ご近所の方と挨拶する時に、笑顔を心がける、というのも良いですね。
普段から感情を、特にポジティブな感情を表現するクセをつけておくこと。
これは若々しい印象を保つために欠かせないと私は考えています。
小さなことからでも構いませんので、是非挑戦してみて下さい。

>>血流の低下は、あらゆる老化サインの源です