実はどの種類のシミも、その部分で起こっている現象は同じ。
メラニンが過剰に作られる一方で排出出来ない、という状態に変わりはありません。
治療はそこへの対処になります。
そこで、これに対して提案出来る治療は次のようなものです。

老人性色素斑、炎症後色素沈着、肝斑、ソバカスなど、表皮に出来る茶色のシミについては、ターンオーバーを正常化し、すでに作られたメラニンを処理し、メラニンの過剰な生成をストップさせることが必要です。なので、まずソフトなケミカルピーリングを行います。医療レベルの濃度の酸で、肌表面の古い角質を落とし、ターンオーバーを整えます。2週間に1度を目安に、3ヶ月ほど続けるのがベストです。
その間、ビタミンCとハイドロキノンの塗り薬を、朝晩シミにつけてもらいます。メラニンは生まれたときは無色で、だんだん黒く育つのですが、ビタミンCにはメラニンを無色に戻す働きがあるのです。
ハイドロキノンは、メラニンの合成を抑える点では一番効果があります。ただ、通常の配合濃度は5%程度。あまり高濃度にし過ぎるとメラノサイトに異常が起こる場合があります。ハイドロキノンは、「数ヶ月(通常半年ほど)連用したらしばらくは休む」といった風に、肌の様子を見ながら断続的に使います。

女性ホルモンの影響で頬に左右対称に出来る薄茶色のシミ、肝斑には、さらに内服薬も有効です。
医薬品のビタミンC・Eの他、トラネキサム酸やLシステインがメラニン合成阻害に効果的です。

青黒く見えるシミの真皮メラノサイトーシスは、メラニンが真皮で増えてしまっているので、化粧品や外用薬だけでの対応は難しいといえます。この場合は、適したレーザーでの対応が有効ですので、美容外科・美容皮膚科での相談をおすすめします。

私のクリニックでは、内科を軸として患者さんの肌を見ているので、レーザーは使いません。
シミという症状だけに局所的に対処するのではなく、
営みに狂いが生じた肌全体をチューニングし、整えるという方針です。
外用薬・内服薬の他、スキンケア指導、生活上のアドバイスもしながら、肌全体を良い環境に導きます。
さらに症状に応じた処置をプラスし、改善していきます。
たとえば真皮メラノサイトーシスのシミなど、
レーザーを使ったほうがいい症状の場合はもちろんレーザーをおすすめし、紹介状を書いています。