TOP > シミ・くすみの悩みに専門家の視点で答える「内科医が語る“肌のハナシ”」 > シミ・くすみ編【シミにはいくつもの種類がある!】

シミにはいくつも種類がある! まずはシミの種類をおおまかに解説します。

夏から秋にかけて、シミの悩みをご相談される患者さんも増えてきます。
一言でシミといっても、実は原因によって種類が違います。
治療法も変わってくる場合があるので、まずはシミの種類を簡単にご説明します。

まず、遺伝が関わる先天的なものか、生活環境などの要因による後天的なものかで分かれます。
ソバカスは、先天性のシミの代表です。
後天性のシミに多いのは、以下の4つです。

  1. (1)年をとるにつれて出てくる「老人性色素斑」
  2. (2)傷やニキビの跡が色素沈着してしまう「炎症後色素沈着」
  3. (3)頬骨の上付近に左右対称に出来やすい薄茶色の「肝斑」
  4. (4)青黒がかったグレーっぽい「真皮メラノサイトーシス」

先天性のシミ

ソバカス

医学的用語では雀卵斑(じゃくらんはん)という、鼻や頬に広がる小さなシミで、
早い人では小学校高学年の頃から出来始めます。
生まれもった体質や遺伝が関係しています。

後天性のシミ

(1)老人性色素班

丸い茶褐色のシミで、原因は加齢と紫外線。早い人では20代から見られます。
顔だけでなく、首や胸元、腕や手の甲など、紫外線があたりやすい部分全般にでき、
紫外線があたることで濃くなります。

(2)炎症後色素沈着

シミを作っている色素、メラニンは、そもそも肌を守るために出来るもの。
細胞の核をメラニンで覆うことにより、外からの刺激で核が傷つかないようにガードします。
皮膚が傷ついたり、ニキビが出来たりして肌が炎症を起こしている部分もメラニンが大量生産され、
シミが出来やすくなります。

(3)肝斑

20〜40代の女性に多い、頬骨の上にモヤモヤっと出来る茶色のシミです。
妊娠や出産を機に出来ることが多く、閉経後は徐々に薄くなることもあるので、
女性ホルモンのバランスが関係していると考えられています。

(4)真皮メラノサイトーシス

解説図頬などに左右対称に出来やすい、青黒いシミです。
主に皮膚の深い部分である真皮層にメラニンが増える病気ですが、
基底層にもメラニンの増加が見られます。
皮膚の深い部分に出来るシミなので、レーザーなどが有効です。


>>シミの部分はどうなっているの?